2017年04月

2017年4月28日  メンバー若菜夫妻
天候 晴れ

残雪期の短い間のみ登攀できる白馬岳主稜。
計画を立ててから3年越しに、ようやく日程と天候が合い更に登攀予定日の前日に冬季ゲートが開くという好条件がそろったため日帰りで白馬岳主稜へ行ってきました。
 日の出前よりアプローチ開始。真っ暗な中ヘッデンの明かりを頼りにスプーンカットされた雪面にはルートが分かりにくく、ルートミスしながら白馬尻到着。冬季は小屋は解体され大まかな地形にて判断します。
白馬尻にて日の出を向かえ、登攀準備をし登りやすそうな雪面より登攀開始。この時点で稜線上にはガスが立ち込め不安がよぎりますが、天気予報では日中は天候兆しの予報の為、予報を信じ稜線を目指します。急斜面な上、至る所にクレパスが発生し慎重にラインを選びながら高度を上げ主稜へ乗ります。ここから本格的な登攀開始。
技術的には難しい箇所は多くは有りませんが、急壁の雪壁や高度感の有るナイフリッジが交互に現れ、雪質が不安定になる前に雪稜を通過しピークへ立つというプレッシャーが有り、体力的、常に気が抜けない緊張感が伴う登攀を強いられます。
高度を上げるにつれ正面には、威圧的に雪庇を抱える白馬のピークを望み、振り返ると今まで登攀してきた急峻な峰々に刻むトレースに癒され、核心である2峰から主峰への雪壁へ挑みます。
ルート上の核心部。下部の稜線上とは違い雪質は比較的安定している為、フリーで突破し白馬のピークへ立ちました。
ピークへ立つと今までの微風とは一転、強風の洗礼を受け、写真もそこそこに下山開始。
残雪期にしては雪の多い大雪渓を慎重に下降し駐車場と向かいました。


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2017年4月20日  メンバー若菜夫妻
天候  快晴

04:14  美濃戸
06:38  北西稜末端尾根取り付き点
08:00  取り付き点
08:33  1P (登攀開始)
09:23  2P
09:59  3P
10:26  4P
11:03  終了点
11:27  阿弥陀岳山頂 12:00
12:35  行者小屋 12:55
14:23  美濃戸

八ヶ岳へ訪れるたびアプローチから望む事が出来る、阿弥陀岳北西稜。天に突き上げるように急峻にそびえ立つ印象的な稜線に、いつかは登攀してみたいと思いつつも、日程と天候がなかなか合わず今シーズンは半ば諦めている昨今、ようやく好天に恵まれ 阿弥陀岳 北西稜に行ってきました。
早朝、日の出前よりアプローチ開始。美濃戸よりヘッデンを頼りに少し進むと、登山道は氷化し早々にアイゼンを装着し高度を上げて行きます。
完全に日が昇り明るくなった頃に一般道を離脱し、北西稜末端尾根に取り付きました。分かりやすい目印が無い中、薄っすらと残るトレースに導かれながら北西稜を目指します。
心配していた踏み抜きは少ないものの、稜線に上がるまでは思いのほか急斜面に体力を消耗しつつ進みます。
稜線に乗り少し進むと森林限界へ突入。
細いリッジをトラバース気味に慎重に進む。右側が切れ落ちている為、状況次第ではロープが必要なピッチでした。
1P  バンドを伝い右に進み階段状に見えるフェースを直上  残置が少ない(終了点は確認出来なかった為、残置とカムで構造)
2P  左右に発生する凹状の右ルートより直上しリッジへ出、威圧的な上部岩壁の基部でピッチを切る。残置が少ない。
3P  威圧的な岩壁を明瞭なバンド伝いに左にトラバース。
4P  ルート上の核心ピッチ。右に切り返し高度を上げると頭上にハーケンが連打された凹角が現れる。
一般的にはA1だが傾斜は緩くスタンスは豊富にある為、ドライで突破。

核心を抜けると、事実上の登攀終了。コンテで御小屋尾根上部にに抜け、摩利支天経由で阿弥陀のピークに立ちます。ピークからは春霞も無く、南 北 中 頚城までもスッキリと望める光景には北西稜に出迎えられた様で気持ちの良い登攀となりました。
残雪の雪稜登攀には間に合いましたが、次回は厳冬期のチャレンジへと良い課題の残る山行となりました。
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2017年4月17日  メンバー若菜夫妻
天候 晴れのち高曇り

07:14  銅親水公園
08:41  中央璧基部
【左ルート】
09:37  登攀開始
10:08  2P
10:41  3P
11:10  4P
11:35  5P
12:03  ジャンダルムトップ(終了点)
13:00  中央璧基部
【中央ルンゼルート】
13:17  登攀開始
13:59  第3バンド(懸垂にて同ルート下降)

15:50  銅親水公園

本来、雪稜登攀を予定していましたが今回も悪天の為あえなく断念。雪から一転、岩を楽しみに松木沢ジャンダルムへ行ってきました。
銅親水公園よりアプローチ開始。氷を求め、およそ二ヵ月前に訪れた頃とは違いモノクロの世界から新緑に彩られた淡いカラーの世界へ変わった松木沢に新鮮さを感じながら林道を辿り、渡渉点へ向かいます。
目印である対岸のボルダー岩を目指し渡渉、雪解け水の為か水量は膝程ありアプローチで火照った体には、肌を刺すような冷たさが伝わります。渡渉を終えガレた斜面を詰め中央璧基部へ。
大雑把なトポを頼りに、左ルート取り付き点を探します。トポによると取り付きは浅い凹角との事の為判りづらく約一時間ほどのタイムロス。ようやく取り付きを見つけ登攀開始。

1P  浅い凹角から直上し、中間部よりクラック伝いに高度を上げる。確認できた残置は一箇所のみの為プロテクションはNPに頼る。 抜け口が嫌らしい(ルート上の核心ピッチ)
2P  傾斜の緩いスラブを抜け第3バンドへ
3P  大スラブの登攀。 こぶし岩直下に伸びるクラック伝いにルートを取る。残置は少ないが傾斜は緩くNPが気持ちよく決まり快適な登攀
4P  快適なスラブ 信頼度は薄いが残置は豊富に有りルーファイには事欠かさない。コブシ岩直下の終了点でピッチを切る。
5P  左に巻きルートも有ったが、正面をダイレクトに直上。スッキリしたラインでダイレクトにジャンダルムのトップに立つ。

天気予報では午後から天候が急変する予報でしたが、まだ天候は持ちそうな為再び中央璧基部へ戻り中央ルンゼルートを登攀。   トポによると瓦礫のルンゼとなっていましたが、思いのほかガレは少なく快適な登攀でした。ただ残置は殆どなくNPもあまり決まり難いのでメンタル的に嫌らしく感じながら高度を上げ第3バンドへ。
此処から上部は、左 直上 ルンゼルートと同じなので此処で登攀終了。同ルートを懸垂にて下降し帰路につきました。
心配していた天候も終日持ち、快適な登攀を楽しむ事が出来た山行となりました。

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2017年4月2日  メンバー若菜夫妻
天候快晴
08:04  駐車スペース
08:54  獅子岩取り付き
09:27  登攀開始
11:49  終了点
12:19  下山開始
13:10  駐車スペース

本来雪稜を予定していましたが、前日の季節外れによる大雪により雪稜は順延。一転し今シーズン初となる岩を楽しみに子持山 獅子岩へ行ってきました。
昨年の大雨の影響からか、登山口へ続く林道は3号橋より通行止め。駐車スペースに車を止め、アプローチ開始。
驚くほど隆起した林道を辿り本来の登山口が有る7号橋より登山道へと足を運びます。少し高度を上げると積雪が現れ始め、登攀に向け不安を抱きながら進み目印である標識(この先危険)より登山道を離脱し少し進むと、今までの不安とは裏腹に乾いた獅子岩が出迎えます。 準備を整え登攀開始。取り付きより1,2Pは直線的なラインで終了点が目視できるため、1P終了点でピッチは切らずまとめて1、2Pを1Pとし、以後つるべで登攀しました。

1P 1,2Pまとめて登攀 上部(本来の2P目)にハイスッテップが有り出だしにしては嫌らしい
2P 終了点直下の巨大なフレークの処理 フレークを利用しムーブが楽しい
3P ルート上の核心ピッチ 下部に比べると壁は立ってくるが細かいながらホールドスタンスは豊富
4P 快適なスラブ 高度感が気持ち良い 日当たり良好の為岩が暖かい
5P 快適なスラブ 
6P 短い凹角 山頂へダイレクトに突き上げる

快晴の青空の中、快適な登攀をする事が出来ました。獅子岩のピークからはこの時期には珍しく綺麗に雪化粧した峰々を望む事が出来最高のご褒美を頂いたような山行となり、目標としていた3時間の登攀時間を大幅に短縮し充実した登攀となりました。



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